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大理石の物語
【大理石の物語 92】アンタルヤ・ライムと、忘れられたリュキア王国
地中海に面したトルコ南岸、フィニケという小さな町から内陸へ9キロ。トチャク山の麓に、ほとんど観光客の来ない遺跡がある。 リムラ、かつてリュキア王国の都だった古代都市だ。入場無料、保護指定もされていない、研究者と稀な旅行者だけが訪れる場所。 ... -
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【大理石の物語 91】モカ・クリームと、恐竜が歩いた採石場
採石場を掘っていたら、恐竜の足跡が出てきた。 1994年7月、ポルトガル中部のセラ・ダイレス・エ・カンデイロス自然公園内にある採石場で、若い作業員が石灰岩の表面に奇妙な窪みを発見した。調査の結果、それは1億7500万年前ジュラ紀中期の竜脚類恐竜の足... -
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【大理石の物語 90】アズール・バイアと、御影石でも大理石でもない石
「御影石(グラナイト)」として売られているが、御影石ではない。 「大理石(マーブル)」とも呼ばれることがあるが、大理石でもない。 「半貴石(セミプレシャスストーン)」とも称されるが、それが最も近い表現かもしれない。 アズール・バイア、ブラジ... -
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【大理石の物語 89】アズール・マカウバスと、10億年前の海底に眠った青
「青は石の世界で最も希少な色だ」石材業界ではそう言われる。 そしてその希少な青の中でも、最も美しく、最も希少で、最も求められる石がある。アズール・マカウバス、ブラジル・バイーア州マカウバス市近郊で採掘される青い石英岩(クォーツァイト)だ。... -
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【大理石の物語 88】アズール・アクアマリーナと、ブラジルが石の大国になった理由
大理石といえばイタリア、その常識が、1970年代に静かに揺らぎ始めた。 イタリア人たちがブラジルへ渡ったのだ。 ブラジル南東部、エスピリト・サント州カシェイロ・ド・イタペミリン、「装飾石材の全国首都」と呼ばれるこの街の周辺で、1970年代にイタリ... -
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【大理石の物語 87】インダス・ゴールドと、誰も読めない文字を持つ文明
インダス・ゴールド インカ・ゴールド、ゴールデン・キャメル、キャメル・ブラウンとも呼ばれるこの黄金色の石灰岩は、パキスタンの山岳地帯から採掘される。深く均一な黄色の地色に、わずかに茶色の斑点が混じる、化石を含む堆積岩だ。 その名前「インダ... -
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【大理石の物語 86】チポリーノ・グリーンと、タマネギの名を持つローマの柱
「チポリーノ」とはイタリア語で「小さなタマネギ」を意味する。 白地に緑の層がうねるように重なるこの大理石の模様が、タマネギの断面の層に似ていることから名付けられた。イタリア・トスカーナ州ルッカ県スタッツェーマ近郊のアプアン・アルプスから切... -
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【大理石の物語 85】ミュカリッソス(マイカリソス)と、ホメロスが書いた町の、最も悲惨な朝
ミュカリッソス、または商品名としてはマイカリソス、レッド、インペリアル・グレー、ゴールド、ピンク・ファンタジー。 ギリシャ中部エヴィア島対岸、ボイオティア地方のリトソナ地区で採掘される石灰岩のシリーズだ。日本ではまだほとんど流通していない... -
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【大理石の物語 84】十和田石と、青い石の未来
ニューヨーク、マンハッタン。1億3500万ドル(約148億円)のアパートの79階。 現代美術作家・杉本博司と建築家・榊田倫之による「新素材研究所」が改装したこの物件のバスルームに、十和田石がダイナミックに使われている。 世界最高級の住宅の、最も個人... -
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【大理石の物語 83】十和田石と、湯けむりの中の青、温泉・旅館文化と「滑らない」理由
温泉旅館のお風呂で、足元が怖いと感じたことはあるか。 石や陶器タイルの浴室床は、濡れると滑りやすい。特に高齢者や子どもにとって、温泉浴場の濡れた床での転倒は深刻な事故につながる。温泉施設の浴室設計において「滑らない床材」は最優先の課題のひ... -
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【大理石の物語 82】十和田石と、やすらぎの青、世界でただ一か所の石
十和田石 秋田県大館市比内町の薬師山からのみ産出される、青みがかった緑灰色の凝灰岩だ。 乾いているときはくすんだ青緑色に見えるが、水に濡れると色が深まり、コバルトブルーに近い澄んだ青が現れる。 温泉の湯に沈む十和田石は、まるで湖の底を覗き込... -
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【大理石の物語 81】大谷石と、現代の復活、なぜ今また大谷石が選ばれるのか
一度は「古い素材」として忘れられた石が、今、静かに復活している。 1964年の東京オリンピックを境にコンクリートに主役の座を譲り(第80話)、採掘量は最盛期の10分の1以下に減った大谷石が、21世紀に入って再び注目を集めている。 カフェ、ホテル、住宅... -
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【大理石の物語 80】大谷石と、蔵の町
関東平野を旅すると、古い集落に必ずと言っていいほど、灰緑色の石でできた蔵が残っている。 大谷石の蔵だ。 江戸時代から昭和の高度成長期まで、宇都宮から東京・横浜まで、大谷石の蔵は関東の農家と商家の「財産を守る場所」として建てられ続けた。 その... -
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【大理石の物語 79】大谷石と、カトリック松が峰教会
スイス人建築家が、故郷の大聖堂を夢見ながら、日本の石で教会を建てた。 宇都宮市松が峰。 東武宇都宮駅から徒歩5分の場所に、大谷石でできたカトリックの教会がある。 双塔がそびえ、ロマネスク様式のアーチが並ぶその姿は、ここが宇都宮であることを一... -
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【大理石の物語 78】大谷石と、大谷観音
大谷石の岩壁に、仏が住んでいる。 宇都宮市大谷町。 大谷資料館のすぐそばに、大谷寺という小さな寺がある。 一見すると普通の古刹だが、本堂の中に入ると、岩壁が迫ってくる。 天井も、壁も、大谷石の岩盤だ。 そしてその岩壁に、高さ4メートルの千手観...