気になるテーマからでも、最初から順番でもお読みいただけます。 ビアンコ・カララは、古代ローマ帝国の時代から現代まで、2000年以上にわたって世界中の建築や彫刻を支えてきた白い大理石です。
ミケランジェロが選んだ石。
皇帝アウグストゥスがローマを大理石の都へ変えた石。
ダビデ像を生み出した石。
そして今なお、世界中の建築家やデザイナーに愛され続ける石。
この特集では、採石場、歴史、芸術、建築、そしてこの石に関わった人々の物語まで、多彩な視点からビアンコ・カララを全14話にわたって紹介します。
ビアンコ・カララ全14話
第61話〜第74話 | 所要時間:約45〜60分
ビアンコ・カララと、22歳のミケランジェロ
1497年、22歳のミケランジェロが灰色の馬に乗って白い山へ向かった。ピエタに夜中で署名した話、石工との確執、「石の中にはすでに像が見えていた」という言葉。そしてダビデ像を生んだ”傷物の巨石”の秘密。

ビアンコ・カララと、アナキストの町
「カッラーラでは石までアナキストだ」。世界一美しい石を産む町が、なぜ世界一過激な思想の拠点になったのか。採石労働の過酷さが生んだ反骨の歴史。

ビアンコ・カララと、アナキストの食べ物
採石夫の弁当だったラルド・ディ・コロンナータ。大理石の石桶で熟成される豚脂が、世界的な珍味になるまで。

ビアンコ・カララと、「煉瓦の都を大理石の都に変えた」皇帝
アウグストゥスが語った有名な言葉。その裏には、開かれたばかりのルニ(カッラーラ)の採石場があった。

ビアンコ・カララと、ナポレオンの妹
ナポレオンは妹エリザにカッラーラを与えた。彼女は原石の輸出を“彫刻の輸出”へ変えようと、美術アカデミーと銀行を設けた。宮廷にはパガニーニ、そして「カッラーラを取り上げるぞ」という兄の脅し。

ビアンコ・カララと、山を削る道具
楔と槌、牛車(オックスカート)から、山を一変させた螺旋鋼線、そして現代のダイヤモンドワイヤーへ。石を切り出す技の進化が、やがて山の姿そのものを変えていきます。

ビアンコ・カララと、消えていく山
ミケランジェロの山、アナキストの山、ナポレオンの妹が育てた山、その山が、今この瞬間も削られ続けている。爆発的に増えた採掘量と環境問題、そして山を守ろうとする者たち。

ビアンコ・カララと、石が旅した場所
ティトゥスの凱旋門、トラヤヌス帝の記念柱、ロンドンのマーブル・アーチ、アメリカ合衆国議会議事堂。2200年をかけて世界中へ散らばった、白い石の“行き先リスト”。

ビアンコ・カララと、石は選ばない
ムッソリーニは300トンのオベリスクと60体の像で、ファシズムを白い石に刻んだ。ミケランジェロのダビデも、独裁者の記念碑も、同じ山から来ている。「石は選ばない」——その事実の重さ。

ビアンコ・カララと、廃墟からの復活
1944年、解放されたカッラーラ。戦後の「経済の奇跡」が山を再び動かし、ヘンリー・ムーアやボテロら現代彫刻家がこの地に集った。ミケランジェロ以来500年ぶりの、芸術家たちの帰還。

ビアンコ・カララと、現代アートの聖地
ピエトラサンタとカッラーラは、いかにして世界中の彫刻家が集う“石の聖地”になったのか。白い山のふもとで、いまも新しい作品が生まれ続けています。

ビアンコ・カララと、高級ホテルが選ぶ理由
なぜ世界中の高級ホテルやレジデンスが、この白を選ぶのか。規格品とスラブの違い、そして“ブランドとしての白”という視点から、現代の需要を読み解きます。

ビアンコ・カララと、中国が爆買いした白
中国市場がビアンコ・カララを爆買いした30年。西洋の高級への憧れ、偽物と代替品、加工拠点化、そして不動産危機。「名前の独り歩き」という、このシリーズを貫くテーマ。

ビアンコ・カララと、石の世界が集まる場所、マルモマック
毎年9月、ヴェローナが4日間だけ「石の世界の首都」になる。1961年の小さな地方展から、世界最大の石材見本市へ。ビアンコ・カララの“現在”は、ここで決まります。

あわせて読みたい関連エピソード
石の基礎ビアンコ・カララ
白さの秘密、グレードの違い、「世界一有名な白い大理石」と呼ばれる理由を解説します。

カッラーラ
90を超える採石場が集まる白い山。その2000年以上に及ぶ歴史を紹介します。

バルディリオと、ストラボンが見た「斑模様の青」
白いビアンコカララと同じカッラーラの山に眠る、もう一つの大理石——青みを帯びた灰色のバルディリオ。2000年前にストラボンが書き留めた石で、日本ではインペリアーレとヌヴォラートが流通します。白の物語の“裏側”にあたる、灰色の話。

ダビデの大理石
ダビデ像は「失敗石」から生まれた。1464年に運ばれ、二人の彫刻家に見放され、四半世紀も雨ざらしにされた“捨てられた巨人”。それを26歳のミケランジェロが引き受け、欠陥ごと傑作へ変えるまで。

採石場の男
名もなき採石夫「石の男」の物語。三十年目にして初めて山の前に膝をつき、採掘を“掘る”のではなく“石の中の何かを解放する”仕事として見つめ直す。墓に見えた白い山が、やがて卵に見えてくる。

採石場の危険
美しい石の裏側にある、命がけの採石現場。落石、粉塵、珪肺——その危険の現実と、大阪の地下街の壁に眠るアンモナイトの化石まで。足元に広がる、数億年の記憶。

ビアンコ・カララの物語は、これで終わりではありません。
カッラーラの山では今も白い大理石が切り出され、世界中の建築や彫刻へと旅立っています。
そして、その白い山には、まだ語られていない物語が数多く眠っています。
大理石の物語は、これからも世界各地の石と、その土地の歴史を訪ね歩いていきます。
ビアンコ・カララ関連サイト
- ビアンコ・カララとは(いしらべ)
ビアンコ・カララの特徴や種類、産地、用途などを詳しく解説しています。
- 建材ネット ビアンコ・カララ
床材・壁材・スラブなど、建築用ビアンコ・カララをご覧いただけます。
ビアンコ・カララの特徴や種類、産地、用途などを詳しく解説しています。
床材・壁材・スラブなど、建築用ビアンコ・カララをご覧いただけます。