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大理石の物語
【大理石の物語 16】スフィンクスの鼻はナポレオンが壊した、は嘘だった
エジプト、ギザの砂漠に鎮座する大スフィンクス。 全長73.5メートル、高さ20メートル。世界最大の一枚岩彫刻のその顔には、鼻がない。 「ナポレオンが大砲で撃って壊した」。学校でそう習った、旅行ガイドにそう書いてあった、という人は多い。エジプト現... -
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【大理石の物語 15】建築家が石を選ぶ瞬間
石は、選ばれる前から、すでに決まっている。 建築家は、石のどこを見ているのだろうか。 硬さではない。耐久性でもない。もちろん価格でもない。彼らが石の前で立ち止まり、息を詰めて見ているのは、石の中に流れている何かだ。川のように、煙のように、... -
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【大理石の物語 14】採石場の男
石を“掘る”のではなく、“出会う”という仕事 カッラーラの山には、名前のない男がいた。 みんなが彼を「石の男」と呼んだ。彼自身も、もうその名前しか覚えていなかった。 イタリア・カッラーラの採石場。白い山肌は遠くからでも光って見える。 夜明け前、... -
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【大理石の物語 13】白き神の皮膚 ビアンコカララ神話
大理石はどこから来たのか。採掘者が山を掘り、彫刻家がノミを振るう。しかしその前に、石そのものの物語がある。何千万年という時間が、一塊の岩に刻み込んだ神話だ。 1、誕生 太初、海があった。 神々はまだ眠っていた。眠りながら呼吸し、その呼吸が波... -
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【大理石の物語 12】バチカンの「ふんどし画家」事件、ミケランジェロの復讐と、弟子の悲劇
ミケランジェロが4年かけて完成させたシスティーナ礼拝堂の天井画は、世界を驚かせた。 そして25年後、《最後の審判》は、世界を怒らせた。 「裸が多すぎる。聖なる場所に相応しくない。公衆浴場か酒場に飾るべきだ」 そう言い放ったのは、教皇の儀典長だ... -
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【大理石の物語 11】ナポレオンが盗んだ大理石たち、ルーヴルの名作はいかにして「略奪品」になったか
ルーヴル美術館を訪れた人は、その圧倒的なコレクションに息をのむ。 古代ギリシャ彫刻、ルネサンスの傑作、フランドル絵画。なぜこれほどの作品がパリに集まったのか 答えはシンプルだ。ナポレオンが盗んだからだ。 ジャック=ルイ・ダヴィッド《執務室の... -
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【大理石の物語 10】ダビデ像はなぜ「小さく彫られた」のか、ミケランジェロは意図してそう彫った
フィレンツェのアカデミア美術館を訪れた人が、必ずひそひそと口にする話題がある。 高さ5メートル17センチ。彫刻史上最高傑作のひとつに数えられる完璧な肉体。しかしその「あの部分」は、体のスケールに対して明らかに小さい。 笑い話ではない。これには... -
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【大理石の物語 9】トレビの泉のコイン伝説、「戻れる」はいつ誰が作ったのか
ローマを訪れた旅行者は、ほぼ必ずここへ来る。 そして後ろを向き、肩越しにコインを投げる。 「もう一度ローマに戻れる」その言い伝えを信じて、毎日何万人もの人がコインを泉に沈めていく。年間に集まるコインは140万ユーロ(約2億円)を超える。 では、... -
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【大理石の物語 8】モアイはなぜ海を向いていないのか
「モアイ像は海を見ている」 そう思っている人は多い。孤島の海岸に並んで立つ石の巨人たちが、果てしない太平洋を見渡している。そのイメージはあまりに強烈で、世界中に広まっている。 だが、これは嘘だ。 ほぼすべてのモアイは、海に背を向けて立ってい... -
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【大理石の物語 7】パンテオンの穴 2000年間、雨ざらしでも水が溜まらない理由
ローマのパンテオンを初めて訪れた人は、まず天井を見上げる。 そして必ず同じ疑問を口にする。 「あの穴、ガラスが入ってるの?」 入っていない。直径9メートルの穴は、2000年間ずっと空に開いたままだ。雨が降れば雨が落ちてくる。嵐の日には滝のように...