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大理石の物語
【大理石の物語 26】皇帝には、8つの顔があった、エンペラドールという石の秘密
スペイン南東部、バレンシアとムルシアの州境に広がる山岳地帯。 地中海の太陽が照りつけるこの乾いた大地から、深い褐色の石が採れる。 その名はエンペラドール(Emperador)、スペイン語で「皇帝」を意味する。 磨き上げると、表面に蜘蛛の巣のような白... -
大理石の物語
【大理石の物語 25】クレマ・マーフィル、世界一売れている「大理石」の正体
世界で最も多く売られている大理石の名前を知っているか。 カッラーラではない。カラカッタでもない。ペンテリコンでもない。 クレマ・マーフィルだ。スペイン南東部アリカンテ県の小さな山から掘り出されるベージュの石が、過去50年にわたり世界100か国以... -
大理石の物語
【大理石の物語 24】世界の怒りを受け止めてきた石、ティノス・グリーンと国連の演壇
国連総会のホールに立つリーダーたちは、みな同じ石の前で話す。 演壇の背後に広がる深い緑の大理石。核廃絶を訴えた演説も、戦争の終結を宣言した声明も、気候変動への怒りも、すべてこの石を背景に世界へ届けられた。 その石はエーゲ海の小さな島から来... -
大理石の物語
【大理石の物語 23】2500年間、同じ山から掘り続けているペンテリコンの大理石
パルテノン神殿を建てた石は、アテネの北東17キロにあるペンテリコン山から切り出された。 そして今も、同じ山から石が掘り出されている。 パルテノンの修復工事のために。 2500年前の職人と、今の職人が、同じ山の同じ地層から石を切り出している。 これ... -
大理石の物語
【大理石の物語 22】石ではなく、タイルを選んだ国、ポルトガルとアズレージョの700年
ポルトガルには良質な石灰岩がある。 大理石もある。 それなのに、この国は建物の壁を石で覆わなかった。 タイルで覆った。 なぜ石の国が、タイルを選んだのか。 その答えは、1755年の大地震にある。 だがそこに至るまでに、700年分の旅がある。 「アズレ... -
大理石の物語
【大理石の物語 21】パリは自分の足元を食べて建った、カタコンブと石の番人ロカマット社
パリの美しさには、地下に隠された秘密がある。 ノートルダム大聖堂、ルーヴル美術館、凱旋門、オスマン男爵が19世紀に整備したあの均整のとれたブールヴァール——パリを象徴するほぼすべての建築物は、同じ石でできている。ルテシアン石灰岩、別名「パリ・... -
大理石の物語
【大理石の物語 20】北極圏の石、アルタクォーツサイト 6000年の旅
この石はまず、絵を描くための道具になった。 次に、剣を研ぐための砥石になった。 そして今、パリの地下鉄に敷かれている。 ノルウェー最北の県、フィンマルク。北緯70度を超えるこの土地では、夏になっても太陽が沈まず、冬には何週間も夜が続く。そこに... -
大理石の物語
【大理石の物語 19】カッラーラの白い山、ミケランジェロが歩いた採石場は今も動いている
イタリア・トスカーナ州の海岸を北へ走ると、夏なのに雪をかぶったような白い山々が見えてくる。 雪ではない。山そのものが白いのだ。 カッラーラ。世界で最も有名な大理石の産地。ミケランジェロが足を運び、ロダンが石を選び、今日も世界中の彫刻家が訪... -
大理石の物語
【大理石の物語 18】法隆寺と石、日本の石文化はどこから来たのか
奈良県斑鳩町。世界最古の木造建築、法隆寺の境内に入ると、まず足元が変わる。 土ではなく、石が敷かれている。柱は地面に直接埋まっていない。大きな石の上に乗っている。当たり前のように見えるこの光景が、実は1400年前の日本では革命的だった。 「石... -
大理石の物語
【大理石の物語 17】ジュラ・マーブル 1億6000万年前の海が床になる日
バイエルン州のホテルのロビーを歩く。 ベージュがかった柔らかい色調の床。よく見ると、表面に黒っぽい染みのような模様がある。 それは化石だ。 1億6000万年前の熱帯の海に生きていた生き物の、石になった残骸だ。 私たちは毎日、恐竜時代の海の底の上を...